キャスリング
キャスリングとは1手でキングとルークを同時に動かすことができる特殊な動きです。
キングの安全性を高め、ルークを中央で使いやすくすることが1手で出来る有効な手段ですが、タイミングを誤ると逆に攻撃の対象になるの気をつけましょう。
キャスリングのためには条件が4つあります。
1. キングとルークをまだ動かしていないこと。
2. キングとルークの間に自分の駒も相手の駒もないこと。
3. キングがチェックされていないこと。
4. キングが移動するマスおよび移動先のマスが敵の駒に攻撃されていない。
アンパッサンは可能となった局面でアンパッサンをしないと権利を失いますが、キャスリングは
上記の条件を満たしていれば、いつでもキャスリング出来ます。
この図のようにe1のキングをg1へ
h1のルークをf1に1手で移動することが出来ます。
このキャスリングをショート・キャスリング。もしくは、キングサイド・キャスリングと呼びます。
単にキャスリングというと、このショート・キャスリングを指すことがほとんどです。
この図を見て下さい。
c4のビショップがg1に効いているのでキャスリングすることはできません。
また、チェックをかけられているときもキャスリングをすることはできません。
今度はクイーンサイド・キャスリング(ロング・キャスリング)を紹介します。
ロング・キャスリングにもショート・キャスリングと条件は全く同じです。
条件は同じですが、動くマスがことなります。
「e1のキングをc1」へ、「a1のルークをd1」に1手で移動することが出来ます。
さて、問題です。左の場合、キャスリングをすることはできますか?
わかりましたか?答えは、両方とも可能です。
h1のルークがビショップの攻撃にされされていますが、キングの進路には影響はないのでキャスリングは問題なく行えます。
ロング・キャスリングも一見、できなそうに見えますが、b1にキングは移動しないので問題なくキャスリングを行えます。